提供できる空き家がないという問題に片をつける

ここ数年、自治体や地域からの相談を受ける中に、「今すぐ使える空き家がない」という言葉がよくでてきます。

まさにその通り。問い合わせはあるものの条件に合わないならまだしも、条件に合う地域環境、しかも見学を終えて断られるというケースもとても多く見受けられます。

もちろん空き家バンク登録や、売却賃貸の意思表示のある空き家への案内でありましょう。

なぜ、その空き家はすぐに使えないのか

相続等の手続きがややこしい、土地の境界確定が不明確、周辺環境の相違、宅内敷地内の管理、見学者の次の生活へのイメージが薄れるまたは失われる状態が想定されます。

その原因の中でも明らかに一番にあげられることは、「家財の整理」です。

ここが一番のネックであり課題でしょうか。

大きなものや、すぐに処分可能なモノなら良いのですが、所有者でないとわからないモノや不衛生な状況、個人が特定できるモノ、生活者の残存などは、見学者にとっても気持ちの良いことではありませんね。

所有者が整理できない理由は、本当に様々です。

片付けておいてください!とだけでは絶対にうまくいきません。
所有者の皆さんは、片付けなくてはいけない事をわかっているからです。

所有者のタイプは様々、なぜ片付けられないのか、何が立ちはだかっているのか、

処分の判断や墓・仏壇・遺影など一見物理的ですが、精神的なコトが多く含まれます。費用、親族との調整、方法段取り、いざこざ・・様々です。

所有者の方に寄り添い一緒に片付け方を考えていると、問題課題の全体像が見えます。諸々の悩みがたくさんあります。聴きながら方向性の提案や解決の道筋を一緒に見つけることができます。すると次のステップが早い。

空き家の整理は、全てを捨てて空にしなくてはいけないわけではなく、まさしく整える・・・置いていても重宝するモノはたくさんあります。

生活拠点が変わっていくとき

空き家への問合せ数が増えている地域が多くあると聞きます。

だからこそ、手元足元の見直しをして、移住者のみならず所有者にもわかりやすい両輪の対策で地域も提供できる、活用可能な空き家を増やし、地域にも所有者にもチャンスを見出してほしいと願うばかりです。

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